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第73回大会(福岡国際マラソン選手権)令和元年12月1日

福岡市平和台競技場〜福岡市西南部周回〜香椎折り返し
午後0時10分スタート
(出場選手458人、完走者370人、天候曇り、気温18.5度、湿度48%)

名前 所属 時間 大会結果詳細へ
1. 藤本  拓 (トヨタ自動車) 2:09:36
2. 福田  穣 (西鉄) 2:10:33
3. ワークナー ・デレセ (ひらまつ病院) 2:10:52
30キロ過ぎでダザと並走する藤本拓(右)
30キロ過ぎでダザと並走する藤本拓(右)
優勝したダザが1年半後、ドーピング違反で失格
2位の藤本が繰り上げで優勝者に、トヨタから2年連続

 第73回大会は12月1日、2020年東京五輪の代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジの男子第1戦として開催された。天気は曇り、気温18.5度と前年に続き高めの中のスタートとなった。

 東京五輪の最後のひと枠を勝ち取るためには大迫傑(ナイキ)が18年シカゴ・マラソンでマークした日本記録(2時間5分50秒)を上回ることが最低条件。そのため、ビダン・カロキ(DeNA)らペースメーカーが1キロごとを、3分を切るペースでレースを引っ張った。

 国内招待選手の中では4月にプロランナーに転向し、自身99回目のフルマラソンとなった川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が10キロ手前で先頭集団から脱落。15キロ手前では9月のMGCで22位に終わった福田穣(西鉄)も遅れた。

 中間点は1時間3分2秒で通過。大迫が日本記録を出した時よりも2秒速いペースに日本勢は、MGC9位の藤本拓(トヨタ自動車)、同23位の佐藤悠基(日清食品グループ)、一般参加の市田孝(旭化成)がついていた。ただ、25キロを過ぎて市田孝が、27キロ付近で佐藤が遅れ、優勝争いはエルマハジューブ・ダザ(モロッコ)と、前年の服部勇馬に続くトヨタ自動車勢連覇の夢を背負った藤本との一騎打ちに。しかし、30キロを過ぎてまもなく、ダザが藤本を突き放した。ダザはそのまま力強い走りを見せ、2時間7分10秒の大会8位タイに相当する好記録でフィニッシュした。

 レース後、藤本は「悔しい思いは多少あるが、途中まではいいチャレンジができたと思う」と振り返った。MGCに出場した選手の中では、終盤に追い上げた福田が3位、一般参加の寺田夏生(JR東日本)が5位に入った。川内は12位、佐藤は15位、市田孝は29位。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、最後の1枠に入る選手がいなかったことに「うーん、何と申しましょうか」と歯切れが悪かったが、30キロ付近まで攻めのレースをした日本勢に「このレースを経験できたことは選手にとって非常に大きい。次につながる」と記録に挑む姿勢を見せた日本選手たちに一定の評価をした。

 モロッコ勢としては64回大会を制したジャウアド・ガリブ以来の優勝となったはずだったダザ。ところが、その後に事件≠ェ起きた。年が明けた2020年1月、ダザにドーピング違反の疑いが発覚し、世界陸連のドーピング独立監視部門「インテグリティー・ユニット」は同年8月、4年間の資格停止処分を下した。

 ダザは決定を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していたが、2021年5月、CASはダザの訴えを退け、4年間の資格停止処分と2019年5月4日以降の成績を抹消する処分が確定した。福岡国際マラソンの成績も抹消となり、2位以下の順位がすべてひとつ繰り上がった。ダザから2分26秒遅れの2時間9分36秒で2位に入っていた藤本が優勝となり、2年連続でトヨタ自動車から優勝者が出る形で決着した。

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