福岡国際マラソン プレーバック 福岡国際マラソン公式サイト 福岡国際マラソン プレーバック

福岡市平和台競技場〜福岡市西南部周回〜香椎折り返し
午後0時10分スタート
(出場選手676人、完走者575人、天候晴れ、気温8.5度、湿度49%)

名前 所属 時間 大会結果詳細へ
1.パトリック・マカウ (ケニア) 2:08:22
2.ラジ・アセファ (エチオピア) 2:08:48
3.セルオド・バトオチル (NTN) 2:08:50
先頭争いをするマカウ、バトオチル、アセファ(写真右から)=35キロ手前マカウ復活の走りで初優勝 4位の藤原 世界選手権へ

 元世界記録保持者が地力を見せつけ、鮮やかにカムバックを果たした。
 日本選手にとっては、翌年の世界選手権(北京)への最初の選考レース。「現役最強」といえる中本健太郎(安川電機)が、海外勢とどこまで戦えるが注目された。過去4大会連続で10位以内に入り、そのうち3位が2度の川内優輝(埼玉県庁)は世界選手権を狙わない方針のため不出場。海外からは、2011年のベルリンマラソンで2時間3分38秒の世界最高記録(当時)を樹立したパトリック・マカウ(ケニア)がやって来た。けがなどで約1年8カ月のブランクを作り、復帰戦に福岡を選んだ。
 レースは30キロまで約20人の集団で進んだ。30キロを過ぎて、最初に仕掛けたのがセルオド・バトオチル(NTN)。モンゴル出身で、日本を拠点に練習する33歳は果敢だった。これにラジ・アセファ(エチオピア)が付き、マカウは集団で自重。中本ら日本選手はペースアップに対応できず、ついて行けなかった。
 マカウはすぐに2人に追いつき、3人の先頭集団ができた。優勝が遠のいた日本選手は、第2集団で争うことに。中本、藤原正和(ホンダ)、足立知弥(旭化成)、高田千春(JR東日本)、宇賀地強(コニカミノルタ)ら、有力選手はこの中にいた。
 3人に絞られた優勝争いでは、バトオチルが36キロ過ぎで再びスパートした。この時点での持ちタイムは2時間9分0秒。3分台のマカウ、6分台のアセファを向こうに回し、今の日本選手にはなかなかできない大胆な走りを見せた。しかし、やはりマカウは強かった。37キロ過ぎに追いつき、38キロを過ぎて突き放した。ゴールタイムは2時間8分22秒。自己記録より5分近く遅かったが、復帰戦での勝利は格別だったのだろう。ゴールすると係員に止められるまではしゃいだ。
 日本選手の中での争いでは、33キロ過ぎに藤原が抜け出した。終盤もペースの落ち込みを抑え、2時間9分6秒の4位でフィニッシュ。レース内容はやや消極的だったとはいえ、結果的に3位のバトオチルとは16秒差だった。
 後続の日本選手にもドラマはあった。ともに「サブテン」が念願だった足立と高田は、競技場内でも日本人2位の座を巡って競り合った。先に5位でゴールした足立は2時間9分59秒。続けて高田がフィニッシュしたが、タイムは無情にも2時間10分2秒だった。
 トラックの実績から期待の大きかった宇賀地は、自己記録の2時間10分50秒で9位(日本選手4位)。これまで失敗といえるレースがなかった中本は、早めに仕上げすぎた影響もあったのか得意の終盤で粘れず、2時間11分58秒の12位(同6位)に終わった。
 その後の代表選考レースでは、東京マラソンで今井正人(トヨタ自動車九州)が2時間7分39秒の好記録をたたきだし、7位に。雨でコンディションの悪かったびわ湖毎日では、前田和浩(九電工)が2時間11分46秒で4位に入った。藤原を含め、代表選考は3大会の日本選手トップに落ち着いた。いずれも30代。ベテランが健在ぶりをアピールした一方、トラックからの移行をめざす若手の突き上げには物足りなさが残るシーズンだった。

第67回(2013)へ 第69回(2015)へ