福岡国際マラソン プレーバック 福岡国際マラソン公式サイト 福岡国際マラソン プレーバック

福岡市平和台競技場〜福岡市西南部周回〜香椎折り返し
午後0時10分スタート
(出場選手675人、完走者527人、天候曇、気温9.8度、湿度66%)

名前 所属 時間 大会結果詳細へ
1.ジョセフ・ギタウ (JFEスチール) 2:06:58
2.堀端 宏行 (旭化成) 2:08:24
3.ヘンリク・ゾスト (ポーランド) 2:08:42
34キロ過ぎ、ジョセフ・ギタウが抜け出す世羅高出身のギダウ初優勝 堀端が川内、藤原に競り勝ち、日本勢最高

 日本のマラソン界を象徴する特徴のある強豪3選手、「市民ランナー」の川内優輝(埼玉県庁)、「プロランナー」の藤原新(ミキハウス)、「実業団選手」の堀端宏行(旭化成)が出場し、三つどもえの対決に注目が集まった。
 外国人選手も豪華だった。前世界記録保持者の「皇帝」ゲブレシラシエ(エチオピア)、過去に優勝経験のあるバラノフスキー(ウクライナ)らが、8年ぶりに優勝を狙う日本勢に立ちふさがった。
 号砲が鳴った0時10分は、曇りで気温9・8度。風もなく、絶好の気象条件で走り出した。
 日本選手にとって、目標は優勝だけではなかった。大会は、2013年夏にモスクワで開催される世界選手権の選考会の国内最初のレースでもあった。
 代表は5枠。日本陸連が決めた2時間7分59秒以内という「派遣設定記録」が一つの目安になった。この記録を満たして日本人トップになれば、代表に内定する。1キロ3分、5キロ15分ちょうどのペースでいけば2時間6分50秒前後となり、クリアできる。
 ペースメーカーは年度いっぱいで廃部が決まっていたエスビー食品の上野裕一郎(現DeNA)。5キロをほぼ15分の安定したペースで、序盤は淡々と展開した。
 中間点は1時間3分48秒。約20人の集団から少しずつ脱落者が出始めた。25キロを過ぎ、川内の表情が苦しくなり、とうとう集団から離れた。30キロで先頭は8人に絞られた。
 30キロでレースが大きく動いた。それまで集団の中に入って淡々と走っていた堀端が前に出た。表情が一変して、時々、口が開く。32キロ、ゲブレシラシエが失速し、そのまま立ち止まって棄権した。
 33キロ、今度はゾスト(ポーランド)がペースアップして抜け出した。ロンドン五輪で欧州選手最高の9位に入った実力者。ゾストをただ一人、追いかけたのは、一般参加のケニア人、ギタウ(JFEスチール)。来日9年目で広島・世羅高出身の24歳だ。
 国内を拠点に活動するケニア選手では圧倒的に力があり、優勝候補とみられていた初マラソンのマサシ(スズキ浜松AC)や堀端、藤原に追いかける元気はなかった。
 ギタウはすぐに先頭に立って、そのまま独走。自己記録を15分近く縮める2時間6分58秒で優勝した。「優勝なんて意識していなかった。けがなく練習を積めたおかげだと思う」と、レース後、なめらかな日本語で勝因を語った。
 日本人トップ争いは、堀端と藤原の一騎打ちに。だが、ロンドン五輪を終えてから急ピッチで体調を仕上げた藤原は、35キロ過ぎに両足がケイレン。大きくバランスを崩して、ペースを落とした。遅れたマサシは38キロ付近で途中棄権。堀端はゾストを振り切り、2時間8分24秒で2位になって「正直言って、日本人トップになるのは、割と自信をもっていた」と、笑顔で語った。
 ゾストが3位。藤原は2時間9分31秒で4位。5位には30キロ過ぎに先頭集団から遅れた黒木文太(安川電機)が2時間10分8秒で入り、それから21秒遅れて川内が6位でゴールした。
 堀端は今大会の走りで2013年夏のモスクワ世界選手権代表に決まった。
 また6位だった川内は、年明け2月の別府大分毎日マラソンにも出場して優勝。福岡での評価を覆して代表に選ばれた。

第65回(2011)へ 第67回(2013)へ