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福岡市平和台競技場〜福岡市西南部周回〜香椎折り返し
午後0時10分スタート
(出場選手687人、完走者488人、天候晴、気温10.0度、湿度44%)

名前 所属 時間 大会結果詳細へ
1.ツェガエ・ケベデ (エチオピア) 2:05:18
2.テケステ・ケベデ (エチオピア) 2:07:52
3.ドミトロ・バラノフスキー (ウクライナ) 2:08:19
国内初の2時間5分台で連覇したツェガエ・ケベデ選手ツェガエ・ケベデ連覇 国内初 2時間5分台

 長い大会の歴史の中で、初めて日本人選手が8位以内に入れなかった。日本人最高位は、地元から一般参加した31歳の下森直(安川電機)の9位。日本人の招待選手としてただ1人出場した佐藤智之(旭化成)は6キロ過ぎには先頭集団から脱落した。
 4年に1度、五輪や世界選手権の選考とはならないレースで、国内の主力級は正月の全日本実業団駅伝を走るために福岡国際を避けたという事情があったにせよ、当初から日本人招待はレース前に体調不良で欠場した尾方剛(中国電力)と2人だけだった。若手のマラソン離れを懸念していた日本陸連の坂口泰マラソン部長は「恐れていたことが現実になった」と嘆いた。
 日本男子マラソン界のおかれている厳しい現状が浮き彫りになったのは、レースの内容が素晴らしかったからでもある。優勝タイムが日本国内で開催されたマラソンで初めて、2時間5分台に突入した。2連覇を果たしたエチオピアの22歳、ツェガエ・ケベデの走りは圧巻だった。
 この年の8月にベルリンで開催された世界選手権で、前年の北京五輪マラソンに続けて銅メダルを獲得した強さを、日本のマラソンファンの前で披露した。
 5キロ平均15分前後の好ペースで引っ張るペースメーカーについて、25キロまで6人が先頭集団の中にいたが、ケベデは157センチの小さな体を全身バネのように大きく使ってペースを上げて、徐々に脱落させていった。30キロでは残り2人。31キロで沿道に母国の旗を見つけて投げキスを飛ばした。ゆとりの走りにもかかわらず、32キロ付近で独走態勢に入った。
 ライバルが消えてからは時間との戦い。「自己ベストを狙う」と話していた通り、独りになってもスピードは衰えなかった。2時間5分18秒は世界歴代9位の好記録だったが、特筆すべきは、40キロからゴールまでの2.195キロだった。
 ゴールの平和台陸上競技場の前に上り坂があるにもかかわらず、わずか6分17秒で走った。ハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)が平坦なベルリンのコースでレース後半にペースを上げて2時間3分59秒の世界記録をマークした時と比較して、8秒も速い驚異的なタイム。「いつか世界記録を破りたい。不可能はないと思う」と、高らかと宣言した。
 初マラソンで注目された箱根駅伝が生んだスター、山梨学院大出身の社会人1年目のメクボ・モグス(アイデム)は、26キロ手前で先頭集団から遅れて途中棄権した。20キロ過ぎの給水で他選手と接触して左ふくらはぎを痛めた。花の2区で2年連続区間新を樹立した実力を披露するのは、またの機会となった。
 レース途中で両足がけいれんして2時間23分台で31位に終わった佐藤智之は、その後、3月のびわ湖毎日に再挑戦して日本人トップの2位に入り、汚名返上に成功した。

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