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福岡市平和台競技場〜雁の巣折り返し
正午スタート
(出場選手130人、完走者114人、天候晴れ、気温11度、湿度65%)

名前 所属 時間 大会結果詳細へ
1.瀬古 利彦 (エスビー食品) 2:09:45.0
2.宗  猛 (旭化成) 2:09:49.0
3.伊藤 国光 (鐘紡) 2:10:05.0
競技場内の瀬古(手前)と宗猛の競り合い

 夏のモスクワ五輪を日本はボイコットした。「幻の五輪代表」となった瀬古利彦(エスビー食品)、宗茂、宗猛(ともに旭化成)の力は当時、世界と渡り合うのに十分だっただけに、悔やまれてならなかった。モントリオール、モスクワの五輪で連覇したチェルピンスキー(東ドイツ)を迎えた福岡は、「真の世界一決定戦」の様相を呈し、日本勢が無念を晴らすには格好の舞台が整った。
 予想外のスローペースでレースは始まった。5キロは15分26秒。瀬古はこの時点で「記録はあきらめ、勝負にかけた」という。20キロまでの5キロごとのスプリットは15分台後半。好記録は絶望的かと思われた。
 だが20キロ過ぎ、ヘンリー、ドキャステラらの豪州勢とペファー(米国)が、代わるがわる先頭に出て、仕掛け合いが始まった。集団は10人となり、ペースが上がり始めた。
 チェルピンスキーが前へ。伊藤、瀬古、宗猛らが続く。32キロで瀬古に接触した伊藤が転倒したが、すぐに持ち直した。宗茂が後退し、34キロで伊藤がスパート。外国勢はつけない。30〜35キロは、14分45秒にまで上がった。
 伊藤は道路をジグザグに走り、追いすがる瀬古、宗猛に視覚的な距離を開け、揺さぶろうとするが、引き離し切れない。宗猛がいったん前に出るが、平和台手前で、瀬古が満を持してスパートした。
 「つけば勝てる」という瀬古の揺るぎない勝負強さ。折り返し以降のペースアップで、瀬古は世界歴代8位となる自身初の2時間9分台でフィニッシュした。2位の宗猛も10分の壁を破った。2人が一度に2時間10分を切る世界初のレースで日本の実力を世界に証明した。チェルピンスキーは6位に敗れた。

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